「はい、今日から寝たきり生活を送ってください。子宮頸管が短くなってるから。赤ちゃん出てきちゃうからね」

と、いつもユーモアがあってサバサバした物言いをする先生から言い渡されて、しばし呆然としてしまった。

前回の子宮頸管長は4cm以上。その2週後の31w(8ヶ月4週目)での検診では3.2cmになっていると言われた。

待合室で助産師さんに現状の詳しい説明を受けたあと、「トイレ・洗面、食事以外は横になっていてください。シャワーも1週間に1回のみで云々」と自宅安静についての説明を受けて、ぐるぐるするのは「赤ちゃんごめん」「色々どうしよう」「仕事とか」「あ、確定申告…」

なんだか混乱してしまって、待合室で人目もはばからず号泣してしまった。

(あとで調べてみると、まだギリギリ、入院までいかなかったのが幸いで、できるだけ張らないよう安静にしていれば改善することもあるというのを聞いて私はまだマシだったんだなぁと思った。私は投薬と自宅安静で済んだけど、入院になるとエンドレスな張り止めの点滴、臨月になるまで退院できないような事態もあると知って、私は私でがんばろう、と思った。)

 

仕事については、お手伝いしてくれる人に多少の当てはあったものの、もう少し先のつもりだった。

 

でも結論からいくと「代わりはいる」「どうにかなる」「替えが効かないのは腹に子を抱えた自分だけ」

3週間ほど経って、ようやく冷静に、というよりも「なるようにしかならない」ことを受け入れることができたように思う。

 

自分が、ぽわ〜と何も考えずに緩やかに過ごせるひとだったらどんなに良かっただろう。

私はもとから、ぐちぐちと考えを巡らせてしまう人間なので、それはどだい無理な話なのだ。

(以前と比べて頭が全然働かなくなったなぁとは思うけど。特に計算がむり)

そこに妊婦特有のホルモンバランス、情緒不安定が乗っかってきて、まあ余計考えすぎることになる。

普段ならネガティブ思考で色々考えてから、ぴょーんとポジティブに振り切ることができることが多いけど

それができずに延々と悪いことばかり考えてしまったり。

 

来て・参加して・意見して・協力して・登壇して欲しい、

うん、行きたい、協力したい。できるならそうしたい。

でもそういうの、ぜんぶキャンセル。

楽しそう、でも行けない。行かない。

見たら羨ましくなる。だから見ない。

今はタイミングじゃない。

 

・・・そうか、もう、後戻りはできないんだな。というのを嫌という程実感した。

自分だけの判断で動けた世界とはさよならだ。

 

その代わり、新しい自分に生まれ変わる。

今までの自分とのさよならは少し切ないけれど、

その代わりにまた、きっと大きな喜びを手にできる。

喜びを悲しみで表現した、椎名林檎の「ありきたりな女」をyoutubeで聞きながら

まず私ができることは、無事にこの世界にお腹の中のひとを出してあげることだと言い聞かせて体をじっと横たえていた。

 

もう、戻れない。戻らないし、進むのみ。

 

きっとこれからもっと鈍感に、単純になっていく。

世界に対する考え方も感じ方も、変わっていくだろう。

徒歩、自転車、車、電車、新幹線、飛行機

それぞれで見える景色が違うように、

今までの自分を一部捨てながら、

あたらしい家族とともに、また新しい感覚や視点を得ていく。

エイリアンをお腹に抱えた妊婦の今は、

それらが楽しみでしかない。

 

おお、いいかんじに落ち着いた。

 

と、なんとなく新境地に至ったのでした。

 

現在34w(妊娠9ヶ月の3週目)。

33wの健診では安静生活の甲斐あって、子宮頸管も伸びてた(3.2→3.7cmに)。

 

油断禁物、臨月までもう少し。

正産期までさらにもう少し。

 

いつ出てきてもよくなったら、

今度はどうせ「動きなさい」って言われるんだ。

中の人、あとちょっと、一緒にがんばろうね。

 

《参考》安静中にわかったこと

1:「無理をしない」のレベルがわからない。

たぶん自分は、平均値よりスタミナや馬力があるぶん、無理がきく身体である。結婚式後のいろいろな残りの仕事や、休みの日の来客対応含めて3週間ほど続けての出勤(湯たんぽ準備や掃除洗濯)、灯油缶への給油や雪かき、確かに思い起こせば思い物を持ったり動きっぱなしだったりしたものの、さすがにちょっと疲れたなぁ、とは思ったけど、そこまで気にしていなかった。妊娠中も体力は維持しとかなきゃ、体重も増え気味だから動いたほうがいいだろう、とさえ思っていた。その結果の自宅安静。「無理せずね」と言われても、「無理しているかどうか」の判断が私にはできないことがわかった。動いて疲れたら横になる。お腹が張ったら休む。当然のことかもしれないけど、動けてしまうと、動いてしまうものである。そして「お腹が張ってる」状態がどんなものか全くわかっていなかった。多少硬くなることはあっても、よく言う「石みたいにカチカチになる」ことは無かったように思う。2人分の身体である。よくよく様子をみるべしなのだ。

 

2:身体が元気なぶん、じっとしているのはつらい

「出産前の今しかゆっくりできないよ」と言われようが、なんと言われようが、つらかった。それはわかっているんだけども、身体がそんなにしんどくないのに(気にするのは「お腹が張っているか否か」のみ)横にならないといけないのはつらい。(入院+点滴生活の人はどんなに辛かろう…)そして2〜3週間の安静生活で一気に筋肉が落ちて体重減(お腹の人は順調に育っているからいいけど) 、体力減。足ほっそ。少し立ち上がっただけでフラフラ。すぐ疲れる。まあ疲れが見えるようになったのは逆に良かった。もともと無理しないレベルがわからないので、すぐ疲れればすぐ休みたくなるし。寝ている間は編み物、赤ちゃん用品のリストアップとネット購入、裁縫、寝ころがりながらできることをした。でも横になりながらのPC作業はつらい(確定申告手続きや書類作成など、しょうがなかった)。あと寝たまま裁縫すると糸がしょっちゅう絡まる。

 

3:SNSは見るもんじゃない

「いいな」「うらやましい」「これよりまし」「迷惑かけてるな」「ごめん」「私は別にいなくてもいいんだな」とか、勝手にいらんこと色々考えてしまって、結局「こんな自分いやだ」ってなって精神不安定になりがちなので、必要最低限の連絡にしか使わないこと。SNSを見てしまって泣いたりイライラしたりすることが何回かあった。SNS、使っているのは自分。見なきゃいい。

 

4:人に頼ることが本当に苦手

もうこれは30年以上自分をやっているとわかっている自分の性質なのだけれど、まあ今回もそれが出てしまうよね。自分にストレスかからないのが一番。バランス。これから手放すことが増えていく。うまく付き合っていこう。

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