答えが見えてきたようで、具体的なところは見えていない。
自分ができることと、自分の周辺の仲間たちでできること、
民間の団体(企業含む)ができること、自治体ができること。
マクロとミクロの視点。
問題点はなんとなく、ぼんやり輪郭が見えてきた。
それは、福井のことが「あまりに知られていなさすぎる」ということ。
発信をしている人はたくさんいるし、良い感じのブログやサイトも結構ある。
福井は発信が下手、と言われ続けてウン十年だと思うんやけど、
状況は少しずつ変わってきているだろうものの、
実際にゲストを迎える立場にいると、それを本当に感じる。
※あと、わたしも含めてなんやけど、
中の人が「情報発信が下手で・・・」「福井は本当にダメ」
と言いすぎるきらいもある。
そう言い続けているとそのまま状況は変わらないし、
そう言っている自分を自己肯定したいがために
「ダメな福井」を是であるとしてしまう心理も忘れてはいけない。
東尋坊、永平寺、恐竜博物館以外の情報を何も持たずに来たゲストが、
話しているうちに「福井すごく面白い、もっと滞在したい」
と言ってくれることも多いんだけど、日程を決めてきてしまっているから
滞在を延ばすことがあまり容易ではない。
まあ、だからこそ、前回行けなかった場所にまた行きたい!と、
リピーターになってくれるというのもあるけれど。
逆に、滞在が短すぎる人(夕方に金沢からきて、翌朝京都へいくような人)は
そういったメインの観光地にさえ行かないこともある。
「近くに絶対に見に行った方がいいような場所はない」
となると、安心して宿でゆっくりできてよい・・・
そういう考え方もある。
観光地化されていない地方都市ならではの志向だと思う。
(長旅をしている人ほどそういう考えの人が多いかも)
また、情報発信のためにポータルサイトがあればいい、
という話もよく聞くのだけど、
志向が違う人たちが、それぞれ自分の好きな情報にアクセスできていれば
それで良いわけであって、
ただ情報がまとまっていてもあまり意味がないと思う。
行政は税金を使うから「平等に」取り上げないといけないのが大変。
だからこそTrip Adviserのような口コミサイトが参考にされる。
誰かが良いと言っていたら、きっと良いだろうと考えるのも人の常。
ただし、「自分の好きな情報だけにアクセスする」だけだと
偶然の出会いや楽しみが無くなっていくのも事実。
SNSが、似た者同士の集まりになってしまうように。
心地よいが、どうしても関係性や考え方は濃縮していく。
全く異質のものに出会う機会は、ひとを活性化させる。
違和感、あるいは共感、今まで知らなかった新たな自分を発見する。
チラッと視界に映りこむ「なにか」にアンテナを張ることも
非日常の旅の中では可能になる。
既に興味があって、知りたいと思うことへ容易にアクセスできる。
あるいは
知りたいとさえ気づいていなかった情報や人との、偶然の出会いがある。
来る前に知るのと、来てから知るのと。
そのバランスが取れる地域でありたい。
期待してても、してなくても、
それぞれが楽しめる。
そんな地域はきっとおもしろい。
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直接、ゲストに情報を伝えられる場所にいるわたしは、
わたし自身が既に「メディア」であるということもよく考える。
いろいろ相談を受けることもあって、パッと提示できるカードも増えてきた。
けれど、まだまだ知らないことが多すぎる。
おもしろくてたのしいことを、受け取って、手放していく。
心地よい循環。
なんてたのしい仕事なんだろう。
やっと、
仲間を増やしていけるフェーズにきたと思っています。
(この間登ってきた冠山からの眺め)
sakiko;)
- 2016.07.16 Saturday
- essay
- 09:34
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- by Sakiko